冬景色

 もう2月も後半になった。ブログの書き出しが季節のこととか時間の流れが早いとかしか思い浮かばなくて困っている。いつもワンパターンだ。長野に4泊5日の合宿に行って、先日2泊3日の青森旅行をした。四国旅行の記事がただの記録と化したような気がして公開するのに躊躇っていたけど、今日読み返していたらかなり思い出す手助けになったので、書こうと思う。これは私のために書くブログであります。

 

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 2月14日〜16日、青森に行った。最初の動機としては《メーテルみたいな格好をして雪の中電車を見送りたい》だったのですが、いつの間にかそれを忘れメーテル帽を買うこともなく青森についた。3日間いた中で青い空を長く見たのは3日目の移動時間だけだった。けど、私が思い描いていた青森像は曇り若しくは雪だったので、イメージ通りでむしろ安心した。空港で今回の心強い相棒、スタッドレス車のノート君をレンタルして弘前市に向かいます。(現地移動が車だと大人になった感じがする。)

 弘前市は想像以上に都会で、パブリックアートがめちゃくちゃあった。雪で埋もれていたので芸術作品も寒そうだったけど、そんな姿でさえ芸術的!と称されるの少し羨ましい。万茶ンという太宰治が通ったとかなんとかという喫茶店でアップルパイを食べた。美味しかった。マスターがマッチョ(例えるなら美女と野獣のガストンくらいの腕の筋肉)だったんだけど、そのマスターがアップルパイをよそってくれたのかあとか考えたら愛しくなってしまった。窓から見える雪がどんどん多くなっていって、わたしたちが歩いてきた道もわからなくなってしまった。

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 傘を買うか買わないか、などで少し悩みつつ弘前城に向かいます。冬だと青森は全然観光客がいなくていい。改修工事のため、本来の場所から移動されてなんだか小さく見える弘前城をみたりした。ここらへんはもう忘れかけている。顔はめパネルなどを撮った。雪まつりか何かの残骸の中にかまくらがあったので中に入ってみて雪の遮音性に驚いた。帰りに大雪に見舞われびしょ濡れになりながら浅虫温泉のお宿・辰巳館に着く。この旅館まじでアットホームな感じで最高だったので青森に行く際は泊まるべきです。

 夕食は豪華な海鮮。こんなに食べられない!という量を平然と並べてくるのは日本の旅館のホスピタリティか何かなのでしょうか。ちなみに私は魚が大好きなので、ほんとうに天国のような食事でございました。量が多く食べきれませんでしたが・・・。温泉に入って、外は雪で、海が近くて、最高でした。温泉に露天風呂があったのだけど、雪国の露天風呂ほど最高なものはないですね。のぼせないし。ずっと入っていられるような気がしました。

部屋の冷蔵庫の表記が可愛かった

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 2日目。今日は津軽に行ってストーブ列車に乗るという目標があります。今回の旅は夕食しかつけていなかったので、朝食を求め青森市内の喫茶店・マロンへ。ここ、青森ナンバーワン喫茶だと思いました。全部行ってないけど。アンティークがいっぱい置いてあって、モーニングセットは安くて美味しい。東京にあったらいっぱい通ってるお店だ。たしか、青森っていう字面がかわいいとかそういう話をした気がする。それからはストーブ列車の時刻表と相談しつつ、津軽鉄道金木駅に向かうことに。道中地吹雪なのかただの吹雪なのか、わからないけどすごい大雪に見舞われたものの、無事に到着。一度車を置いてから金木駅でストーブ列車に乗った。その名の通り列車にストーブがついているんだけど、石炭ストーブの上でスルメを焼くこともできるのです!すごすぎる。とっても美味しかった。かっちゃという方が売り子にきたので、まんまとポーチを買ってしまった。

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 津軽鉄道五所川原駅に着く。2本あとの電車まで町を散歩することに。この町、もう最高!これが青森だよね!という感じで時が止まってるみたいな建物が多くあってよかった。寒すぎてラーメンが食べたくなったのでラーメン屋さんを探しながら散策。お腹を満たし、うろうろと写真を撮って、また電車に乗って金木駅に戻ります。金木駅までの電車に地元の高校生が話しているのを聞いて、ああほんとに青森なんだなと感じた。なぜか。

 金木駅についてからはかなり風が強くて歩くのに苦戦しながら太宰治の生家をみた。まだ閉館時間ではないのに、もうお客は来ないと知っていたのか、館内の暖房が必要最低限になっていてとても寒かった。太宰治の生家はめちゃくちゃでかくて綺麗でした。そしてそこからまたお宿へ。この日のご飯は肉のしゃぶしゃぶと海鮮でした。この日の塩焼きがめちゃくちゃ美味しかった。あとお刺身。明朝のコーヒーサービスをめちゃくちゃオススメされたので、明日はコーヒーをいただきますと約束をした。ちなみに宿泊者は私たちを含め3、4組程度でした。

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 3日目。あっという間に最終日だ。辰巳館の女将(?)にコーヒーをいれてもらって、出発。今日は青森県立美術館に向かいます。時間がないので朝ごはんはコンビニです。駐車場のところにカラスがいて、黒と白のコントラストが可愛かった。鳥は寒くないのだろうか。美術館、久々に行ったけどいい空間ですよね。ほんとうに。絵は下手だし、絵を見る目があるわけでもないけど、絵を眺めることが好きです。ポストカードを買って、青森駅に移動。青森駅前は主要な駅なのに廃れていることで有名なのです。お蕎麦を食べて、青森の無法地帯・第三新興街へ。ボロボロの木造のなかには未だ営業を続けているお店もあった。名前のセンスとか、すごかったな。だれかぜひ入店してみてください。それからはノート君にガソリンを入れ、空港に行って別れを告げ、青森を発ちました。上空からみてても、東京に着いた後も、雪がなくなっていて不思議な感じがした。あと、東京がめちゃくちゃ暑く感じて電車に乗っていたら具合が悪くなった。

 青森、とってもいいところでした。人も優しいし、ご飯も美味しいし、何もいうことはないです。また行きたい。あの日からわたしの待ち受けはあおもり犬である。

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長くなったのでこの際。

 自分に非があると感じて今だに言い訳まがいのことを考えてしまうような相手たちが時々夢に出る。目覚めは最悪だ。最悪というより悲しいといったほうがいいのだろうか。「まだ許してもらえないのかな」と考えている自分は一番忘れられていないということなのでしょうか。そんなことないと願いたい。美味しいものでも食べて可愛い服でも買って、元気になりたいものです。

 そういえば突然春みたいだと思った日があった。ツイッターにも書いたけど、季節の移ろいを感じると胸がぎゅうっとなって、どうしようもなく切なくなって泣きそうになってしまう。その時の私は防御力が著しく低下しているので、その温度感に似合った曲とか本を読むとすぐ泣いてしまうのである。自己統計上、春の始まりと夏の終わりが一番切なくなるので、これからの季節には注意が必要である。ひぃ、また1年が始まるのか、恐ろしい。