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 2日間、風邪をひいたのでひきこもっていた。体調が悪いと何もやることがないな。すこしギターをひいて実家から持ってきた『火の鳥』を読んだりして、寝て起きて、ぐーたらぐーたらしていた。シーツと布団カバーを洗って、お布団を干したら、とても良い匂いだ。いま結構幸せを感じているかもしれない。レポートは何一つ進まなかった。

 

 8月1日に東京国際フォーラムsigurrosのライブに。タイトルは〈AN EVENING WITH SIGUR ROS〉。二部構成で途中休憩が20分間あった。ライブというか、コンサートというか、エンターテイメントというか、パフォーマンスというか。天国というよりは異世界若しくは地獄をみた、という感じのステージだった。予想通りOlsen Olsenはやらなかったけど、おちがやってくれと散々言っていた”Sから始まるやつ”は第二部でやってくれた。


Sigur Ros - Olsen Olsen - HD


Sigur Rós - Sæglópur (High Quality)

このタイトル、”失われた船員”という意味らしい。始まった瞬間の歓声がとてもよかった。

 開演前から不穏な音楽が流れ、「今日わたしたち命日だ〜〜どこかに連れて行かれる〜〜」とかふざけて言っていたら、ほんとうにどこかに連れて行かれてしまった。完全に体力が持って行かれた、いのちがない。休憩時間にがんばって立ち上がって外に出ると、窓の向こうにはいつも通りの東京の風景が広がっていて、いつも通り電車が走っているし電光掲示板が光っていた。本当に「あれ、おかしい」と思った。会場に戻って、パラレルワールドの話をしたり、「ヨンシーがよろけて後ろに後ずさるのが怖くて笑えてきてしまう」とかそういう話をしていたらあっという間に第二部が始まった。ヨンシーの顔に針がいっぱい刺さっている映像が流れて怖かった。

 ずっと座りながら見ていたのに、体力がとてつもなく吸い取られてしまった(実際、風邪が悪化した)。スタンディングオベーションシガーロスのメンバー3人を拍手で見送り、そして私たちは”Takk...”に見送られ、オチと感想(あの人数の人間がシガーロスを見にきていてこれから通常の生活に戻るのが気持ち悪い、とかそういう話)をグダグダ言いながら帰路。電車に乗って帰っている自分を理解できなかった。さっきまであんなところにいたのに、という感じだ。ネタバレになるかもしれないけど『ポケットモンスター キミにきめた!』をTOHOシネマズ新宿で観た後、歌舞伎町に出た時と同じ心持ちになった。「なんだここ、並行世界どこ」状態です。あ、こんなに言っていますが、とてつもなくよかったです、ライブ。最後まで3人とは思えなかった。あとヨンシーの歌がうますぎて泣けました。

 

 ライブの前にホットケーキを食べたり展示を見にいったりした。あとペッパーに恐怖心を煽られたりしましたが、省略します。おかげさまで風邪はだいぶ良くなりました。約束していたのに断ってしまったひとたち、ごめんなさい。すべてシガーロスのせい、ということで。